家に帰りたくない
別れることに心を決めてからも、
何て告げようか、なかなか言い出せずに
彼がいる同棲マンションに帰りたくなくて、
仕事で遅くなった体で、あえて残業して職場に居座ったりしていた。
実家に帰ると両親が心配するので、心配をかけたくなくて相談もできなかった。
スマホで「婚約破棄 指輪」「婚約破棄 束縛」「婚約破棄 何て告げる」
・・・しょうもないことを調べまくって、
Yahoo!知恵袋で同じような境遇の人がいて、自分だけじゃ無いんだ…と
妙に共感し、安心したり、体験談を読み漁ったりしていた。
ありがとう友よ・・・
そんな時、小学校から仲良しで遠くに住む、結婚したばかりの親友に電話で話す機会があった。
「○○は、なんで結婚を決めたの?」と聞いた。
「どんな時でも、絶対的に私の味方でいてくれると思ったから。」
その答えにハッとした。
もう、私はこの人のことを敵にしかみえていない…。
一見、愛情を注いでくれる味方でいる振りをしている
自分のことしか考えていない最大の「敵」。
いつか別の友人に、「あの人と一緒になったら、あなたが何かに巻き込まれる未来しか見えない」なんて言われたことも頭によぎった。
「そんな状況下で、外堀が固まっているから、ただ結婚がしたいからっていう理由だけで結婚したら、一生紆余曲折だよ。婚約しているだけで、結婚しているわけじゃないんだから、今頑張らないと。」
その言葉で目が覚めた気がした。
後押ししてくれた友達に心から感謝したい。
「自分がどんな人生になりたいのかを思い描いて、それを叶えられる人と一緒になりな」そう言ってくれた。
本当にその通り。
そして、遂に別れを告げる
私はどこまでも臆病だ。
あなたと結婚をしたくない、と言ったら傷つくのではないか。
あなたが悪いんじゃなくて、私に原因がある…そんな卑怯な理由を考え続けた。
「結婚をしたくないです。あなたと、というか、同棲をしてみて、どんどん疲れて誰とも「結婚」というものしたくない気持ちになった。こんな生活が続くのか、と思うと、別れた方が良いと思う。今まで嫌な思いをさせてごめんね。ありがとう。」
私は不誠実だ。
もうあなたのことを好きでは無い、そうハッキリ伝えるべきだったのに。
「そんな綺麗事で終わらせて、片付くわけないだろ。お互いの嫌なところとか思っていることとか全部吐き出して、ぶつかって、話し合えよ、卑怯だ」
そんな怒りの連絡が来た。
➖⑦へ続く
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